受水槽の清掃は、基本的に年に1回行われるものです。受水槽は、水道管から一度水を受けて槽にためてその水を建物各階に供給する方式です。大きなビルや、学校、病院で用いられています。
受水槽は、水の衛生管理が必要ですが、安定した水圧が得られること、大量に水が必要とされる施設で、断水などの心配をしないで済むことから用いられています。水質管理が必要になりますが、その一環で1年に1度の定期清掃が行われます。これは、水道法第34条の2、第1項にある施行規則の第55条第1号に記載されています。
3階以上の建物で受水槽が見られます。普通は建物1階部分に受水槽が設置されており、屋上に高架水槽が設置されています。揚力ポンプで1階から高架水槽まで水を揚げています。受水槽の定期点検では、毎月1回の施設点検、週1回の水質観察、年に1回の定期清掃、消毒があります。10トン以上の水槽になるなら、簡易専用水道という範囲になり指定検査機関での水質検査が求められます。通常管理責任者がいて日常の受水槽の管理は、管理責任者が行うように定められています。
受水槽は、ほうっておくと水槽内部に藻が発生したり、鉄さびがたまったり、水垢ができたりします。日光が入りやすい高架水槽で藻が発生しやすいようです。赤水がでることがありますが、これは、受水槽よりも、老朽化した給水管から発生することが多いようです。1年に1度の清掃でそれらを除去します。
また、マンホールのふたがきちっと閉まっていないことで、ごみや虫が混入することもあります。通気管が備わっていることも多いですが、防虫網がセットされているかどうかも、虫やごみの混入を防ぐ点で重要です。受水槽の槽上部がたわんでいたり、ひびが入っていたりすることもあります。清掃の際に、こうした不具合を発見することも多いです。受水槽の清掃は、水を安心して飲むために必要なものです。信頼できる業者に管理を依頼するのが重要です。